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内陸部の我孫子市で液状化現象

東日本大震災では、津波による被害があまりに甚大なので、影に隠れていますが、地震そのものによる被害もかなり大きな爪痕を残しています。

報道によると千葉県の内陸部にある我孫子市でも118戸の家屋が、液状化現象により全壊したそうです。

液状化現象とは、地殻を形成する砂や土の粒子が、地下水の中を浮遊するような状態になって地盤が流動化する現象です。

液状化現象につきましては、こちらのHPが詳しいです。

地盤と建築基礎(吉見 吉昭 東京工業大学名誉教授)

液状化現象とは?(経済産業省)

今回の震災でも、東京ディズニーリゾートのある浦安市での被害が大きく報道されていましたが、どちらかというと海岸に近い埋め立て地というイメージでした。

天然の陸地が長時間かけて形成されているのに対し、埋立地は人工的に短期間で形成されているため、土壌粒子の間隙が大きく保有水が多く、地震による液状化現象が起きやすいとされています。したがって、おもに河川跡や沼地等の「低湿地」を埋め立てて造成された内陸の埋立地でも原理は同じで、 液状化現象を誘発したものと考えられます。今回大きな被害のあった地域は、かつて利根川の堤防が決壊してできた沼を埋め立てた土地だったそうです。

逆に、昨日、江戸時代に砂洲を埋立てて造られた佃島を歩いたのですが、液状化現象等どこ吹く風、街は平穏そのものでした。長い時間をかけて地盤が安定しているということなんでしょうね。

建築基準法では、埋立地に一定の基準( 埋立から30年未満、埋立地盤厚さ3m以上等)を設けて、より厳しい耐震基準を課しています。しかし、建物の構造計算以前に、地面が液状化して隆起するのですから、余程地中深く基礎を掘り下げていないと、建物の損壊は免れません。また、水道管が破裂したり電柱が倒れたりして断水や停電が起き、地域のライフラインが寸断される等の被害も目立ちました。

土木技術の発展により、一昔前なら「あんな場所に住めるわけがない」というような場所も、綺麗に埋め立てられて、普通に宅地として造成され、分譲されます。一見、日常生活には問題ないように見えて、今回のような大規模な地震や大雨などが降ると、一転してリスクが表立ってきます。

不動産鑑定評価を行う際、古い住宅地図などで地歴調査を行うのですが、数年前、数十年前に評価対象土地がどのような形質であったかは、今後よりいっそう重要なファクターになっていくことでしょう。NHKの人気番組「ブラタモリ」のように、より深く地面と対話するようにしないといけませんね。

【参考】

建築基準法に関する建設省告示(昭和55年11月27日建告第1793号)による「第三種地盤」

「腐葉土、泥土その他これらに類するもので大部分が構成されている沖積層(盛土がある場合においてはこれを含む。)で、その深さがおおむね30m以上のもの、沼沢、泥海等を埋め立てた地盤の深さがおおむね3m以上であり、かつ、これらで埋め立てられてからおおむね30年経過していないもの又は地盤周期等についての調査若しくは研究の結果に基づき、これらと同程度の地盤周期を有すると認められるもの」

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不動産鑑定士 四方田 修

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