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鑑定評価における「重要な後発事象」の扱い

震災から1週間経ちました。

あらためて、震災で犠牲となられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災地の皆様がいち早く元の生活に戻れるよう、願っています。

我々被災地の外にいるものは、難の手助けも出来ずもどかしい日々ですが、しっかりと平常時の経済活動に勤しむのが、復興への確かな足掛かりになるものと信じております。

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昨日発表された平成23年度地価公示には、震災による地価への影響についてコメントが付されていました。

不動産鑑定評価基準の留意事項に、「また、時の経過により対象不動産及びその近隣地域等が価格時点から鑑定評価を行う時点までの間に変化している場合もあるので、このような事情変更のある場合の価格時点における対象不動産の確認等については、価格時点に近い時点の確認資料等をできる限り収集し、それを基礎に判断すべきである。」という記載はあるものの、その後の価格形成要因の変化について注記することを義務付けてはいません。

会計の世界では、「決算日後、貸借対照表を作成する日までの期間に発生した事象で、次期以後の財政状態及び経営成績に影響を及ぼすもの」について、「後発事象」と呼び、重要なものについては、開示することを要求しています。

【企業会計原則】 注解1-3、重要な後発事象の開示について

財務諸表には、損益計算書及び貸借対照表を作成する日までに発生した重要な後発事象を注記しなければならない。

後発事象とは、貸借対照表日後に発生した事象で、次期以後の財政状態及び経営成績に影響を及ぼすものをいう。

重要な後発事象を注記事項として開示することは、当該企業の将来の財政状態及び経営成績を理解するための補足情報として有用である。

重要な後発事象の例としては、次のようなものがある。
イ 火災、出水等による重大な損害の発生
ロ 多額の増資又は減資及び多額の社債の発行又は繰上償還
ハ 会社の合併、重要な営業の譲渡又は譲受
ニ 重要な係争事件の発生又は解決
ホ 主要な取引先の倒産

ゴーイングコンサーン(継続企業の原則)の会計の世界とは、事情が異なりますが、不動産鑑定の世界でも、依頼目的に応じて、価格時点に後に起きた「重要な後発事象」について注記し、場合によっては、その動向についてコメントするようにした方がいいかもしれませんね。

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不動産鑑定士 四方田 修

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コメント

あかつき鑑定さん
あらためて、内容読んでます。

助かってます。
ぽち

投稿: 朝生です。 | 2011年3月19日 (土) 20時16分

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