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尾瀬と東京電力

「夏が来れば思い出す はるかな尾瀬 遠い空『夏の思い出(江間章子作詞・中田喜直作曲)』」

原発事故で、世論の厳しい荒波にのまれている東京電力ですが、平成19年に29番目の国立公園に指定された「尾瀬国立公園」で、約3万7200ヘクタールのうち、群馬県側の約1万6千ヘクタールを所有し、環境保護などのために毎年約2億円を拠出。木道の管理や湿原の回復などの環境整備を行っていることは、あまり知られていません。

尾瀬を散策したことがある方なら、「東電小屋」という山小屋の名前を耳にしたこともあると思います。

(以下、東京電力のHPより抜粋)
“もともとは、尾瀬の豊富な水を発電に生かそうと、1916年(大正5年)、当時の電力会社(利根発電)が尾瀬の群馬県側の土地(群馬県側だけは当時から私有地となっていた。福島・新潟県側は当時も今も国有林)を取得、1922年(大正11年)には関東水電が水利権(河川や湖沼の水を利用する権利)を取得しました。

しかしながら、度重なる戦争や震災で大規模な開発が難しかったこと、また、当時から尾瀬の自然は守るべきだという声が強く、政府内も二分されていたことなどがあり、計画が実現しないまま、尾瀬は1951年(昭和26年)の東京電力設立時に、前身の会社から引き継がれたのです。それが、尾瀬と東京電力の出会いの始まりです。現在、尾瀬国立公園全体の約4割、特別保護地区の約7割の土地を所有しています。

荒廃したアヤメ平昭和30年代後半に、尾瀬の美しさにひかれてやってくるハイカーの数が増えるにつれて、また、当時は木道や公衆トイレなどの設備が整っていなかったため、尾瀬の自然は瞬く間に荒廃していきました。東京電力は、その頃から、一度失われた自然を守ろうと、尾瀬の“自然保護”に力を注ぐようになったのです。踏み荒らすことなく、人と自然が触れ合えるように約20km(全長65km)にわたる木道の敷設やアヤメ平の湿原回復作業などに取り組んでいます。”

「なんだ、元々はダムの底に埋めるつもりだったのか!?」…なんていう少し辛辣な意見も聞こえてきそうですが、冬が来るたびに傷んで修復が必要な木道を地道に直してくれているのは、何を隠そう東京電力さんなのです。実際に、東京電力に入社した若手社員は、社員研修の一環として、尾瀬でこういった活動に参加していると聞きました。

近年、多くの登山客が押し寄せ、ごみやトイレの汚水問題等で、尾瀬の自然も破壊されているといわれていますが、それでも尾瀬ヶ原を囲む山々から見下ろす箱庭のような景色は、日常の嫌なことをすべて吹き飛ばしてくれるほどの絶景で、自然の尊さを実感出来ると思います。

今回の原発事故の対応では、組織の性格上、いろいろと問題が露呈してしまいましたが、その一方で、こうしている間にも、電気の安定供給のため、尾瀬の自然を守るために、日々努力してくれている方々がいることに感謝したいと思います。

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不動産鑑定士 四方田 修

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コメント

東京電力が2億を出しているという観点では無く、東京電力の電気を使用している需要者が2億を出しているという考え方はできないのでしょうか?

投稿: | 2012年1月26日 (木) 21時36分

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