« 共有持分の鑑定評価における他の共有者の信用判定 | トップページ | 鉄道と地域要因の変化(JR大阪三越伊勢丹と阪神大震災) »

百貨店から家電量販店(新宿三越アルコット閉店)

三越伊勢丹ホールディングスは、12日、テナント集積型店舗の都市型ファッションビル「新宿三越アルコット店(旧三越新宿店)写真上」を平成24年3月末日に閉店し、家電量販店「ビックカメラ」に一括賃貸することを発表しました。(ビックカメラは平成24年7月5日開店しました。写真下)

Junkdou

Bic

新宿三越は、1929年開店の老舗。バブル景気に沸く1991年には最上階に美術館を備える南館を開業し、当時は話題を集めた。しかし、バブル崩壊の影響により1999年南館は閉館し、大塚家具に一括賃貸。2005年には本館も業態転換し、雑貨専門館アルコット店として再スタートを切りました。高級ブランドのティファニーやルイ・ヴィトンの他、6~7F部分にジュンク堂書店が入り、比較的家賃負担能力が低いといわれていた書店の一等地への進出は大きな話題となりました。

ターミナル駅の駅前と言えば、百貨店と相場が決まっていましたが、近年百貨店の閉店のニュースが続いています。これに代わって、駅前一等地の主役として上がって来たのが家電量販店です。

百貨店跡地への家電量販店と言えば、池袋三越(~2009年、ヤマダ電機)、吉祥寺三越(~2006年、ヨドバシカメラ)、横浜三越(~2005年、ヨドバシカメラ)等、三越だけでもこれが4例目。銀座に程近い有楽町では、駅前のそごう跡地へのビックカメラが出店し、有楽町西武(マリオン)跡地へも家電量販店の進出が噂されました(結局ルミネが入居)。

駅前のまとまった面積の建物は、繁華性の高さからとても収益性が高いことが知られていますので、家賃負担能力の高い業種が利用することが必然です。これまで、百貨店は圧倒的な収益力を誇っていましたが、最近では状況が変わってきたようです。

日本経済新聞の調査によると、大手小売りの売り場効率(直近の半期の店舗売上高を売り場面積で割って算出)を見ると、百貨店は高島屋73.9万円、H2O(阪急等)62.0万円で、三越伊勢丹HD傘下の三越は52万円でした。これに対し、家電量販店トップのヤマダ電機は62.0万円で、都市型店舗に特化しているビックカメラは133.0万円と100万円を大きく上回っています。

新宿アルコット店は売り場面積2万㎡、2001年3月期の売上高は114億円ですので、同じ様に売り場効率を求めると28.5万円です。ターミナル駅周辺のファッションビル等の売り場効率は40~50万円/月坪(前記計算に換算すると70~90万円)と言われていますので、閉店もやむなしというところでしょうか?

しかし、新宿の景色も変わったものです。

昨年、業界首位のヤマダ電機が東口に大型店舗を出店。さらに西口甲州街道沿いにも新店舗を建築中で、ヨドバシカメラも駅前のバスターミナルの入っている商業ビルを買収して、新店舗建設を計画している(既に一部開業済)といわれています。そして、今回のこのニュースです。

今後、競争が激化することが予想されますが、同業種の集積による集客力向上も期待され、秋葉原に代わって電気の街へと変貌していくかもしれませんね…。

【関連記事】

鉄道と地域要因の変化(JR大阪三越伊勢丹と阪神大震災)

数寄屋橋阪急(モザイク銀座阪急)の立退料は60億円

Akatsukilogo 

不動産鑑定士 四方田 修

http://akatsuki-rea.o.oo7.jp/

あかつき鑑定BLOGは、にほんブログ村「士業ブログ」に参加しています。

ランキングにご協力下さい。
クリック
↓↓↓↓↓↓

にほんブログ村 士業ブログへ
にほんブログ村

|

« 共有持分の鑑定評価における他の共有者の信用判定 | トップページ | 鉄道と地域要因の変化(JR大阪三越伊勢丹と阪神大震災) »

商業施設」カテゴリの記事

地域経済」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/564607/51659274

この記事へのトラックバック一覧です: 百貨店から家電量販店(新宿三越アルコット閉店):

« 共有持分の鑑定評価における他の共有者の信用判定 | トップページ | 鉄道と地域要因の変化(JR大阪三越伊勢丹と阪神大震災) »