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大阪百貨店戦争の勝者は?

週刊ダイアモンドのWEB版「DIAMOND online」の記事です。

大阪百貨店戦争に苦戦するJR大阪三越伊勢丹の誤算

http://diamond.jp/articles/-/12866

5月に開業した大阪ステーションシティ。ノースゲートシティには、三越伊勢丹グループが入居し、阪急阪神の牙城を崩す黒船襲来と話題になりました。

しかし、記事によると、三越伊勢丹のオープン初月の売上高は45億円で、初年度売上高の目標550億円から見ると、オープン特需の割には意外と売上が伸びていないようです。

一方、同じくノースゲートシティに開業した専門店街ルクアLUCUAは41億円と、初年度売上高目標250億円に対し、進捗率16.4%と好調で、その後の売上高は、既に三越伊勢丹を凌いでいると言われています。

三越伊勢丹が梅田のガリバー阪急阪神の圧力によって取引先からの商品供給で不利があったのに対し、ルクアでは、25~34歳の女性をターゲットに、テナント誘致では、「合同説明会は行わず、こちらから営業に出向いて一本釣りした」(ルクアの運営会社、JR西日本SC開発の中山健俊社長)ことで、人気のブランドを1階から高層階まで揃えたのが、この差につながっているようです。

ここにきて、百貨店の時代の終焉と、専門店の躍進のニュースが多く報じられています。

以前、BLOG百貨店から家電量販店(新宿三越アルコット閉店) で取り上げたように、売り場効率(店舗売上高÷売り場面積)で専門店が百貨店を上回るようになってきており、家賃負担能力の低下した百貨店が駅前から撤退し、跡に専門店が入るようなケースも多くみられています。(数寄屋橋の有楽町西武跡地にルミネが入居してのは記憶に新しいところです。)

ファッションビル等の専門店は、売上高に比例する歩合賃料を導入していることが多いため、テナントの選定は経営の最重要課題。流行や売れ筋情報を徹底調査して売り場作りに注力し、逆に売上下位に低迷するテナントは入れ替える等の競争原理を導入する等、厳しい環境で育ってきています。一方、百貨店は未だにメーカー任せの売り場作りや返品制度の上に安住し、完全に後れを取ってしまったようにも見えます。

Map

駅を挟んで反対側の大丸梅田店は、4月に全面改装をした際、東急ハンズやポケモンセンターオーサカなどの中核テナントを新たに誘致して若者らの集客に成功し、来店客数も同2.5倍の464万人、売上高は前年同月比73.6%増と好調でした。百貨店もこのように専門店化していくのでしょうか?

伊勢丹は百貨店の中では売り場づくりの上手さに定評があるので、これから軌道修正を図っていくと思いますが、阪急百貨店の増床が完成する頃、梅田の勢力図がどのように変わっているか、注意深く見守っていきたいと思います。

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Akatsukilogo   

不動産鑑定士 四方田 修

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