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建物の地震被害とその対応策

技術と法律の両面から語る不動産オーナー・ディベロッパー・ビル管理者のための

『建物の地震被害とその対応策』

-東日本大震災の教訓を受けて-

松田綜合法律事務所主催、東京建物不動産販売株式会社後援のセミナーに参加しました。

最初に、弁護士の佐藤康之先生から、『建物所有差の法的責任について』と題して、地震による建物の損壊によって、他人に損害を与えたときの所有者責任について、条文や判例、今後の動向について説明がありました。

阪神淡路大震災、東日本大震災を経て、建物の耐震改修の要請が高まっていることもあり、今後は建物所有者の責任がより厳しく問われるようになることが予想されます。

続いて、鱒沢工学研究所の鱒沢曜先生により、『建物の地震被害と耐震対策について』

構造体と非構造体、新耐震と旧耐震、それぞれの建物について、東日本大震災による建物の損傷事例を写真で紹介し、具体的な耐震補強方法について解説がありました。

大規模な地震が起きる度に、耐震基準は厳しくなっていますが、昭和56年6月施行の新耐震基準以降は、吊天井やはめ殺しの窓ガラス等の非構造体への規制が強化されているのが特徴的だそうです。

これは、建物の構造部分が無事であるにもかかわらず、非構造体の損傷により大きな被害が出ていることに対応しているものです。先の震災では九段会館で天井崩落による被害が出てしまいましたが、対象となる500㎡にわずかに満たなかったため、規制が及ばなかったそうです。

セミナーでは特に取り上げられませんでしたが、地震保険の保険金支払いの対象は建物構造部分ですので、こうした非構造体部分が対象にならないということにも注目して、今後の設備計画を立てていく必要があるでしょう。

リスク管理とは難しいもので、実際に被害が生じれば、その損失が甚大になることがわかっていても、その対策を講じるための費用の支出には、消極的になりがちです。しかし、具体的な対応策が技術的に可能になっている現在、その対策を怠って事故を起こせば、建物管理者は責任を免れることはできません。

文部科学省の研究チームは7日、研究成果を公表し、首都直下地震の予測について、震源のプレート(岩板)境界が従来想定より約10キロ浅いことが判明し、東京湾北部でマグニチュード7級の地震が発生すれば、東京湾岸の広範囲で、従来想定の震度6強より大きい震度7の揺れが予想されるとして、国の中央防災会議が発表している、「最悪ケースで死者1万1千人、経済被害112兆円」とされた従来の被害想定を見直す方針であると報道されました。

明日にも来るかもしれない大震災に備え、少しでも多くの対策が取られていくことを願います。

Akatsukilogo   

不動産鑑定士 四方田 修

http://akatsuki-rea.o.oo7.jp/

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