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【平成26年度地価公示】湾岸タワーマンションと相続税対策

先日発表された平成26年度地価公示では、低金利や住宅ローン減税等の施策による住宅需要の下支えや景況感の改善による住宅需要拡大等もあって、都道府県全てで、住宅地の地価下落率縮小や上昇への転換等が継続して見られました。
特に利便性、住環境等に優る住宅地では上昇基調が顕著となっており、中でも、オリンピック・パラリンピック開催決定に伴うインフラ整備への期待等から中央区、江東区では湾岸部でのマンション素地需要が堅調となりました。

湾岸部で地価上昇を牽引しているのは、超高層タワーマンションの建設ラッシュです。
眺望の良さや、広い共用部分(豪華なエントランスの他、展望フロアやスポーツジム、パーティルーム等々)などで人気を集め、売り出せば即日完売ということで、都心に近接し、開発用地が取得しやすい湾岸部(月島、豊洲、勝ちどき)にたくさんのタワーマンションが建ちました。
建設ラッシュが続く中、平成23年に東日本大震災が発生し、津波だけでなく液状化問題、交通網寸断によって孤立化するなどのイメージから、タワーマンションの売れ行きを危ぶむ声も聴かれましたが、マンションディベロッパーも免震・制震構造をアピールして、悪いイメージを払拭し、現在の人気へと繋げています。

昨年、売り上げが好調だった要因としては、やはり消費税の増税前の駆け込み需要が挙げられます。高い買い物なだけに、3%の違いは大きいですからね。

しかし、どうもこの他に、相続税対策としてもタワーマンションが好まれているようです。

実際、話しを聞いていますと、富裕層が高層階の高級住戸を数戸まとめて買っているそうです。(景気がよろしいようで・・・。)
なぜタワーマンションが相続税対策として有効かというと、相続税額の評価方法と関係があります。
相続税は、通常、財産評価基準に基づいて、評価額を算定します。
土地については、国税庁が発表している路線価に基づいて計算しますが、路線価は、公示地価格の8割程度に設定されています。
建物については、固定資産税評価額が採用され、建築価格の60%程度と言われています。これだけでも、現金で持っているよりも、相続財産を安く評価してもらっていることになりますね。

さらに、タワーマンションの場合、高層階の住戸程、相続税の節税効果が高いということがあります。
一般的に、同じ面積・間取りの住戸でも、高層階の方が眺望・採光に優れ、地上からの騒音が少ない等の理由で高く売られています。
しかし、相続税の計算を行う際には、土地については一棟全体の敷地の評価額に持ち分割合を掛けることによって計算し、建物については建物全体の評価額に対する専有面積割合を掛けることによって算定されますので、階層による評価額の違いは発生しません。
即ち、同じ間取りであれば、低層階でも、高層階でも評価額が同じと言うことになります。
ところが、実際には、高層階と低層階では販売価格に大きな差があります(3割くらいは当たり前!)。ここに、市場価格と相続税評価額にギャップが生じます。高層階の高い住戸ほど、相続税評価額が割安と言うことになります。

今後、相続税の課税強化(最高税率の引き上げや、基礎控除額の引き下げ)が予定されているため、相続税対策として需要が高まってきているというのです。

需要が高まれば価格は上昇します。そして、物件が高く売れれば、新たに建設しようという意欲は高まりますが、超高層マンションは、広い敷地と接面道路を要し、さらに数々の公的規制をクリアしていかなくてはいけませんので、開発用地は限られます。必然的に、複数の業者が競合することになり、さらに地価が上昇するという仕組みです。

地価の上昇は、資産効果による消費拡大など、経済にプラスの面が大きいので歓迎ですが、今後予想される消費税増税や人口減などの影響を見極めていく必要があるでしょう。


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不動産鑑定士 四方田 修

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