地震

震災後の人の動き

総務庁は、住民基本台帳に基づいて、月々の国内の都道府県、大都市間の転入・転出の状況を明らかにすることにより,各種白書や地域人口の動向研究等の基礎資料を毎月提供しています。

さる1月28日に、平成24年度分の「住民基本台帳人口移動報告」が発表されました。

http://www.stat.go.jp/info/shinsai/pdf/0youyaku.pdf

この中で、都道府県別転入・転出超過数のグラフを見ると、震災の影響がくっきり表れています。

Photo

ちょっと小さくて見にくいかもしれませんが、マイナスに大きく突き出ている部分は、容易に確認することが出来るでしょう、福島県です。原発事故で多くの避難者が県外に移転していったことがうかがえます。

逆に、上に大きく突き出しているのが東京都で、これは、震災に関係なく、東京一極集中が進んでいる結果です。同じ様に神奈川、埼玉も増えています。

ここで、同じ首都圏なのに、下を向いているのが千葉県です。

津波や原発事故の影響はなかったものの、湾岸部や内陸河川沿いで発生した液状化現象や、県北西部での放射能汚染問題(いわゆる「ホットスポット」)等が影響したものと思われます。

千葉県は2年連続の転出超過で、転出超過が2年連続となるのは昭和29年から31年まで3年連続して以来だそうですから、これは一大事です。

しかも、転出超過数は前年に比べて4253人増加しており、問題は深刻です。

平成23年度調査を見ると、震災前後で転入から転出へ大きく変化していることが良くわかります。

http://www.stat.go.jp/info/shinsai/pdf/1youyaku.pdf

H23

三大都市圏を形成する、大阪府や愛知県も震災前は転出超過でしたが、転入超過になっています。大阪府で転入超過が2年連続となるのは統計が開始された昭和29年から47年まで19年連続して以来だそうです。外資系企業が本社機能を、東京から関西に移したことで、芦屋市等の高級住宅街の地価が上昇に転じたこと等、記憶に新しいところです。

このように、人の移動は不動産の価格にも大きな影響を与えます。

密かに沖縄が転入超過に転じているのは、被災者の受け入れの他、本当にお金持ちの方が避難されたんでしょうね、きっと。

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不動産鑑定士 四方田 修

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あの日から2年

2万人ともいわれる死者行方不明者を出した東日本大震災から2年が経ちました。

被災によって命を失った方々のご冥福をお祈りするとともに、未だ元通りの生活に戻れずにいる被災者の皆様のいち早い復興を願います。

昨年、震災関連の案件で被災地を訪れることがありましたが、瓦礫の撤去が進んだとはいえ、深い傷跡を残しているのは一目瞭然で、まだまだ復興は志半ばなのだと感じました。

鑑定評価書を作成するに当たり、当然のことながら、震災の被害について調査分析するのですが、例えば冒頭に書いた死者行方不明者数も、実は発表する機関によって数字はバラバラで、数字を拾うのに結構苦労しました。2万人というのは、震災後に体調を崩して亡くなった方も含めた数字です。震災の総括もこれからですね。

今回の震災は、マグニチュード9という地震そのもの規模もさることながら、想定を超える大きな津波、原子力発電所の事故等が重なり、多くの被害者を出したことが特徴的です。家屋の倒壊等の地震による直接の被害は、意外と少なく、日本の耐震基準を満たした建築物の優秀さを示したとも言えるのではないでしょうか?

最近の震災報道は、東北岩手、宮城、福島の津波、原発の惨状に関わるものが殆どですが、首都圏も大きな被害を受けたことを忘れてはいけません。帰宅難民や計画停電、液状化現象、買占めによる品不足…くらいまでは覚えていても、工場火災や天井崩落による死者が出たこと等、言われなければ思い出せない程、記憶が風化してきています。

昨日、NHKのBSプレミアムでやっていた「The Next MEGAQUAKE」という番組で、次に来ると予想される大震災について採り上げていました。

GPS(Global Positioning System, 全地球測位システム)による調査では、東日本大震災により、東北地方のプレートが東へ5mも動いた所があるのに対し、東京では50cmしか動いておらず、このため、地震の原因となる「ひずみ」がたまっているというのです。最近起きている地震の震源はどんどん南下してきていて、太平洋プレート、フィリピン海プレートの上に陸側のプレートがのっかっている、複雑なプレート構造の首都直下では、地震発生リスクが高まっています。

また、番組では、マグニチュード9以上の地震の後には、数年以内に火山の大爆発が起きているというデータを紹介。富士山が大噴火した場合の被害について予測していました。

だからといって、日本から逃げ出すわけにもいきませんので、これまで通り暮らしていくしかないわけですが、過去の震災の教訓を生かして、被害を最小限に留められるように、今日は防災に思いを巡らしてみてはいかがでしょうか?

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不動産鑑定士 四方田 修

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建物の地震被害とその対応策

技術と法律の両面から語る不動産オーナー・ディベロッパー・ビル管理者のための

『建物の地震被害とその対応策』

-東日本大震災の教訓を受けて-

松田綜合法律事務所主催、東京建物不動産販売株式会社後援のセミナーに参加しました。

最初に、弁護士の佐藤康之先生から、『建物所有差の法的責任について』と題して、地震による建物の損壊によって、他人に損害を与えたときの所有者責任について、条文や判例、今後の動向について説明がありました。

阪神淡路大震災、東日本大震災を経て、建物の耐震改修の要請が高まっていることもあり、今後は建物所有者の責任がより厳しく問われるようになることが予想されます。

続いて、鱒沢工学研究所の鱒沢曜先生により、『建物の地震被害と耐震対策について』

構造体と非構造体、新耐震と旧耐震、それぞれの建物について、東日本大震災による建物の損傷事例を写真で紹介し、具体的な耐震補強方法について解説がありました。

大規模な地震が起きる度に、耐震基準は厳しくなっていますが、昭和56年6月施行の新耐震基準以降は、吊天井やはめ殺しの窓ガラス等の非構造体への規制が強化されているのが特徴的だそうです。

これは、建物の構造部分が無事であるにもかかわらず、非構造体の損傷により大きな被害が出ていることに対応しているものです。先の震災では九段会館で天井崩落による被害が出てしまいましたが、対象となる500㎡にわずかに満たなかったため、規制が及ばなかったそうです。

セミナーでは特に取り上げられませんでしたが、地震保険の保険金支払いの対象は建物構造部分ですので、こうした非構造体部分が対象にならないということにも注目して、今後の設備計画を立てていく必要があるでしょう。

リスク管理とは難しいもので、実際に被害が生じれば、その損失が甚大になることがわかっていても、その対策を講じるための費用の支出には、消極的になりがちです。しかし、具体的な対応策が技術的に可能になっている現在、その対策を怠って事故を起こせば、建物管理者は責任を免れることはできません。

文部科学省の研究チームは7日、研究成果を公表し、首都直下地震の予測について、震源のプレート(岩板)境界が従来想定より約10キロ浅いことが判明し、東京湾北部でマグニチュード7級の地震が発生すれば、東京湾岸の広範囲で、従来想定の震度6強より大きい震度7の揺れが予想されるとして、国の中央防災会議が発表している、「最悪ケースで死者1万1千人、経済被害112兆円」とされた従来の被害想定を見直す方針であると報道されました。

明日にも来るかもしれない大震災に備え、少しでも多くの対策が取られていくことを願います。

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姉妹都市「共助の時代」

5/9付日経新聞社説「新しい日本を創る(最終回)」に、東日本大震災における自治体の奮闘ぶりが紹介されていました。

記事は、壊滅的被害を受けた南相馬市と相互応援協定を結んでいた杉並区のことを取り上げています。

私の実家がある流山市も、お隣りの相馬市と姉妹都市を結んでいて、震災の翌日には支援物資を送っています。

http://www.city.nagareyama.chiba.jp/top/jouhoukan/1103/jisin.htm

今回の地震は、被害範囲があまりにも広く、いざ救援や物資の輸送をしようにも、どこから手を付けていいのかわからずに支援が遅れてしまうということがありました。

そんな時、こういった自治体同士の特別な関係というのは、そういった調整を抜きにして、「いの一番」に駆けつけてくれるので心強いものです。

日経の記事では、自治体ごとに支援策を割り振る「対口支援」という方法だと解説されていました。2008年の四川大地震の際に、中国政府が採用した手法だそうです。

そういえば、サッカーのワールドカップが日本(と韓国)で開催された際、カメルーン代表がキャンプ地としていた大分県中津江村(現:日田市中津江村)との心温まる親交が報道されましたが、2010年の南アフリカ大会で日本とカメルーンが対戦した際も、旧中津江村では住民がカメルーンを応援する等、今でも親しい関係にあるのはあまりにも有名です。

こういった地域と地域、1対1での関係というのは、災害などの緊急時に非常に心強いものです。

若い頃、バックパックを担いで海外を旅行しましたが、日本人ということで、よく声をかけられました。それは、それまでに出会った日本人が尊敬されるに値する態度で外国と接してきた成果だと思い、自分も出来る限り旅行中は良い人であろうと努力したものです(実際に良い人であったかは自信がありませんが…)。 

多額の義援金や世界中の励ましの声を聴くにつけ、まだまだ日本は尊敬されているのでしょうね。金額の多寡はあっても、世界中のありとあらゆる地域から支援の声が寄せられていることは素晴らしいことです(アフガニスタンから義援金をもらえる国等、世界中にどれだけあることでしょう!?)。

「情けは人のためならず」といいますが、最後は人と人の助け合いが一番の大きな力になるのでしょうね。

【関連記事】

創造都市

内陸部の我孫子市で液状化現象

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